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絵日記マンガ、絵本、日々の事など
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イラスト・スケッチ教室@うみべのえほんやツバメ号 日曜日の教室

一体今は季節は!?という暖かな日曜日でした。
久々の顔合わせで気持ちが弾みました

Eさんの作品
*写真はクリックすると大きくなります

うちのレモンが豊作なので
モチーフにレモンと金柑を持ってきました。

まず今回は、レモンを触ったり、匂いをかいだりじっとみたりしてもらって
そのレモンをどういう風に画面に置いて絵を描くかを考えてもらいました。

Eさんはサムネイルであれこれ考えながら
少し左下にレモンを
上に梅の枝を置きました。

構図の感覚を養ってもらおうと思い
いつもよりも下準備が多くなりましたが
サムネールで出来上がりを想像してもらったのです。

Eさんはレモンの影にフォーカスして
青と緑の二種類の影を塗りました。
パステルは初めてとのことでしたが
ふんわりと光るようなパステルの魅力は
独特のものがあります。

境界線がないところ
それが夢のような雰囲気を出しています。

背景を絵の具で塗る予定でしたが急遽変更、
背景を淡いブルーのパステルで塗りこめて
いつものEさんの絵よりも柔らかい雰囲気のものが出来上がりました。

工夫したのは、影のあり方。
二重に見える影の重なりや
色が微妙に違うところをよく見て感じて描いたところ。
そして主役のレモンの
形の取り方もとてもうまくいっていると思います。

Kさんの作品

梅の枝で、真っ直ぐではなく直角に生えているものがあったのですが
この枝を切りながら、
きっとKさんはこの枝を選ぶと思っていたら
本当に選んでくれました(^m^

なんというかこの直角がユーモラスなのですよね。

今回はどう描くか、でサムネールをまず作りましたが
サムネールで良いと思った構図を
実現するためのしつらえにかなりの試行を凝らしました。

でも、実はそれも「絵を描く」行為に入っているのだと思います。

レモンと三角の枝を丁寧に描きながら
Kさんはレモンの下の敷物の影のシワに
どんどん惹きつけられていきました。

そう、シワの魅力!
絵を描いていると
シワに抗えなくなる時があります笑。

それが、シワの魅力って
不思議なことに「あーこんな細かいシワ、描けないよ、面倒だしー」と思うのですが
一旦始めると
そこには何か止められないしみじみとした面白さがあるのです。

気がつくと、モチーフよりも
影の方が主役になるほど描きこんでしまったり。
Kさんはその楽しみを今日発見したようです

枝の色もじっくり描いて
不思議な構図の絵は下地の梅へと続くの空間を
薄く色を入れる、と目処が着いたところで時間となりました。

今日は細かいものが見えてそれを描くことができた、という
ことが階段を一つ登ったところなのだと思います。

Yさんの作品

Yさんは広く空間をとって
金柑とレモンを端に据えて描きました。

広い空間に、何か短歌でも描きたくなるようなそんな構図です。

レモンと金柑をパステルで描き
後からキワを攻めるように
水彩の青を流すように塗りました。

パステルは水を弾くのですが
それが青を濃く見せて
結果的に影のリアリティがあります。

筆あとがありますが、
それを気にされていましたが
いい滲みもその中にはありました。

背景を塗る時滲みがないように
ぴーっと均一に塗りたいと思うのは
わかるのですが
もちろんそれもいいのですが
自分が出したいい感じの滲み、も
どうやったら出来上がったのか
覚えておいて、それを次回の絵に生かせるようにすると
きっと自分にしか描けない絵に繋がっていくと思います。

金柑の描き方が丁寧で
今回の隠れた主役、という感じになっています。

Tさんの作品


Tさんは「さあ、今日はモリモリ描くぞー」
とみなぎる雰囲気でやってきました。
Tさんは人を描きたい、と写真の資料を片手に
色々な人のポーズをデッサンしていきました。

もちろん生で人を見て
骨を感じながら描くのが一番なのですが
いろんな年齢の男女を描く時には
私も写真を資料として使うことがあります、

その時、関節の感じ
どこに体重がかかっているか
頭の傾きなど
大まかにまずジョイントの部分のアタリをつけます。

昔、人物デッサンの時、3分デッサンというのがあったのですが
ともすればディテールに行きそうになるところを
全体で、モデルの人はどこに重心を置いて立って(座って)いるのか
その時の関節の向きはどうか
瞬時に見る訓練をしたものです。

Tさんは昔漫画をよく描かれていたので
人を描くのは慣れていると思います。

一旦デッサンで人の捉え方を覚えると
これは自転車と一緒で
忘れないと思います。
とにかく、ホネ!です。
骨がしっかり描けていれば
ディテールも生きていきます。

そして今回は3人描けたのですが
やはり3人目は自然な仕上がりとなったと思います。

描けば描くほど絵は上手くなるのですよねー。

人物100本ノックをこれからコツコツやっていくそうです!
楽しみですね!!


ちょっと余談ですが。。。

青森の画家で、小館善四郎というレモンを各画家がおりました。

家族ぐるみで親しくさせていただいたこともあり
先生のアトリエにもお邪魔したことも
何度もあります。

今回その画集の一つを
レモンを描くのにあたりみんなに見ていただいたのですが
久しぶりに小館先生の静謐な筆致を見て
ため息が出ました。

冷たく爽やかな黄色に
光と清らかなものを感じます。

また家に帰って
飾ってあったこのレモンを再度眺めました。



IMG_0246.jpg

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イラスト教室@うみべのえほんやツバメ号 火曜日の教室

風のつええところだから。。。

風にも負けず、教室に来てくださったみなさま
ありがとうございました!
こんなに風が強いのだから、メアリーポピンズくらいよこして欲しいものです。(意味がわからん笑)

さて、久々の教室再開、
Hさんの作品です

Hさんはチラシ制作のための
イラスト作りです。
キャラクターは絵本好きの5人組。
大海へ出て冒険です。

まずはラフを大まかに仕上げてきたHさん。
Hさんは締め切りが迫るととても仕事が早くなります!
迷いのない構図、今までの積み重ねを感じます。

ラフではキャラクターの年齢がちょっと上になってしまったので
描きながらちょっとずつ修正を入れます。
キャラクターを描くときの
気をつけるべきポイント。
統一性を持たせる、というところです。


迷いなく色を選び
たっぷりと筆につけて一気に塗り上げていきます。
自信がある時の塗りは、みている人も気持ちよくなりますよね

最後に目鼻の表情を残しましたが
人を描くときに一番最後に目を入れる時がとても緊張しますよね。
日を改めて、ペンにて目を入れることをお勧めしました。
うすーく描いた鉛筆のラフを頼りに、可愛く仕上げちゃってくださいね!

Kさんの作品
*写真はクリックすると大きくなります


何度目かのレモンです。

今回はモチーフを描く前に
触ったり、香りをかいだり、重さを感じてみたり。。
という行為をしてから絵を描いてもらいました。

リモートで、実態から離れることの多い時。
写真を見て描くということも多いと思いますが
今回はこのうちの庭の無骨で固い野生なレモンを
ぜひ触っていただいて感じてから描いてもらいたいと思いました。

Kさんらしく、モチーフとの距離にある「気楽」な感じが
絵に表れていると思いました。
ちょうどへたのところ、そこに線の揺れが、と思ったのですが
Kさんの目線に立つと
レモンのコブが見えてきました。

途中で線をアクセントに入れたのが
なんというのかな。。「ロック」(音楽のね)な感じがしていいなあと思います。

そう、Kさんには丁寧なところと
ちょっと「ロック」な雰囲気がどこかにあって
それがヒョッと絵に出てくる時が。

この教室では正解を目指す絵ではなくて
その人らしい絵を描いて欲しいと思っています。
Kさん、グッジョブです!

H.Kさんの作品

H.Kさんの絵への取り組み方に
とても純粋な喜びがあって、絵にそのみずみずしさが表れています。

H.K.さんは小さい頃から
絵を描くのが好きだったと
話には聞いていましたが、
今回色を使って、手に伝わるその感覚が好き
という「センシャル」なところから好きなのだ、ということがわかりました。

鉛筆のゴリゴリした感触
粉っぽい夢みたいなパステル
色を塗るときのペットリとした感覚
自分の狙った線がうまく紙に現れる時
絵の楽しさがあるのだな、と思います。

今回は背景の青に少し緑を入れて
少し層があるような塗り方をしました。
それと対比して
冷たいレモンの黄色が
きりり爽やかに表現されたのではないでしょうか。

そして、左上の緑も
アンブレラツリーの葉っぱなのですが
地味な小さな花が咲いています。
小さい花をじっくりと、繊細に描いています。
白の中にあるピンクもよく見ている。
「よく見る」と、「よく描ける」のだということを
今回私はH.Kさんから改めて教えられたように思いました。

E.Hさんの作品

レモンを愛おしそうに手で包んでいらした姿が印象的でした。
紙に真ん中に大きくレモンを据えて
角に葉っぱを入れました。
葉っぱは同じものを一度描いてから
別の角度からのものを
反対側に入れました。
今日はパステル、今日は絵の具、今日は色鉛筆と
毎回違う画材に挑戦されて
自分に合ったものを探しているように思います。

今回やっていただいた
「モチーフの触感を確かめながら」の描き方は
H.Eさんに合っていると思いました。
レモンの丸さ、葉っぱのめくれ上がったところ
それをまず「見たまま」に写しとっています。
捉え方に正確さが出てきました。

絵を描くということは理論の部分もありますが
五感をフルに使って
「込める」ようなところがあります。
それは習ってなかなかできるようなことではありません。
感覚を解放するような描き方をされているのは
音楽を生業とされている長年の経験から、と思います。
また絵に対して失敗を恐れなくなった分
さらに感覚が紙に広がっていってとても伸び伸びしています。

大きく深呼吸をしたような気持ちのいい絵だと思います。

O.Mさん


今回はお仕事の都合で
それでも顔を出してくれて
参加してくださりました。

教室の方でも大きい絵本の作品を終えて、一息ついてなので
新たにここからまた別の気持ちで始められると思います。

目的が合って、それに邁進している時も
なかなか楽しいのですが
本来好きだった細かい模様を描いていったり
色を選んで塗っていったり
純粋に楽しみなことをされるのがきっと良いのでは、と思います。

今日は短い時間でしたが
レモンのデッサンに取り組みました。

普段は使わないパステルで
レモンだって赤く描いちゃって
この色とこの色が混じるとどうなるかな、と楽しんで。。
O.Mさんの無邪気な嬉しさが楽しくなってきます。

久々の教室で
「絵を描くって、何が楽しいんだっけ?
色を使って目が美しいものを補給するような感じ
鉛筆だけなのに紙の向こうにまるでこの見たものが立体的にあるように見える感じ
泥遊びをするように色を混ぜる楽しさ
ほんの少し線を整えただけで、描いていた人間が年取ったり若返ったり
描きたい表情を捉えられたり
一所懸命塗っていたら、空いっぱいになっていたり。。。
そういう単純なところだったよなあ」、と
絵を楽しむみなさんを見て再認識。

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