親子イラスト教室@Musica Soave
午前の部
Sさんの作品
Sさんの作る野菜は
みがしっかりしています。
今回水彩色鉛筆と水彩を使って
とても爽やかに野菜の絵を描きました。
玉ねぎの薄皮も青々としたセロリの葉っぱも
新鮮でとっても美味しそう!
ここでこれから先、マックでの作業をするということを聞き
アクセントになる線を書いてはどうか、と提案しました。
それも、別の紙に。
私も仕事上ではマックを使うことがあります。
その時に、オーガニックな色面と
きりりとした線などを合わせたいと思うのですが
線を書いてから、淡い水彩を載せると
にじんだり、または線に遠慮して
気持ちよく塗れなかったりするのですが
マック(フォトショップなど)で合わせる、という技では
どちらものびのびと描くことができて
なかなか出来上がりも目指すものに近い結果が得られます。
将来的にフライヤーや
HPなどに載せるとなると
そういう方向で絵を描き貯める、ということも大事だと思います。
マックでの画面の処理も
実はデッサンがしっかりしていないと
見る人にはわかります。
その点、Sさんはブレない絵を描いているので
きっといいものが出来上がると思います。
Tくんの作品
今日は粘土を使ってみました。
白だけの粘土なので
自分で水彩のチューブから色を混ぜてコネコネ。
オーストラリアの鳥の絵の画集を見ながら作りました。
Tくんはとっても観察力が鋭いのです。
自然の中で鳥や虫、草花を見ているので
多分この年代のお子さんのスタンダードよりも目が細かくて
小さな差異を見分けられるのです。
二人で公園に行って、鳥が止まる小枝を拾いに行った時も
遠くから「どんぐり!」とすぐに見つけられるし
その鋭さに驚いてしまいます。
その細かさは絵にも表れていて
見たもの、だけではなく
自分の想像するものに対しても
心の目が細かいのだということがわかります。
この日風が強くてヒューヒューと吹き付ける風を
風の怪物に見立てて
描き始めた時、その才能に首を垂れる気持ちになりました!
午後の部
R.Sさんの作品
久々の消しゴムハンコのR.Sさん。
イラストスケッチ教室なのになぜ。。!?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも小学校の図画工作で、
版画をしたことある人も多いのでは、と思います。
消しゴムの小さな画面から
どういうふうに押していくかで
いろんな図案が出来上がります。
ハンコを押すのって
なんだか楽しいのですよね
いろんな色で、それが繰り出されたりすると
さらに「こんな風にしよう」とまた工夫が生まれます。
R.Sさんは彫り方もそうなのですが
出来上がりの図(反転する)をとてもしっかり
イメージできるので
下絵の段階での絵もとても何枚か描いてからの
転写。
その一連の動きが無駄がなく
職人の技を見ているような気がします。
微妙な眉の位置や
口元や
目の角度
ここに気持ちを集中させます。
だからか!と思ったのは
R.Sさんの下書きの絵を見ると
かなり的確に特徴を捉えているのです。
ハンコのために、微妙な位置を探る間に
とってもR.Sさん、似顔絵がうまくなっていったわけです。
これをクリエイティブと言わずしてなんと言いましょうか。
やはり好きなことを推し進めていくと
ついてくる技術、なんだなと思いました。
Kちゃんの作品
Kちゃん、粘土を始めました。
色の混ぜ方もこね方もとても丁寧で
とてもきめの細かい表面が出来上がりました。
(ここに、DNAを感じます^m^)
今回は粘土でしたが
Kちゃん、家にいる時に
ある政治家の似顔絵を描いてくれたのだけれど
その特徴の鋭い捉え方、そしてユーモアある描き方に
本当に大爆笑してしまいました。
人の特徴を正確に捉える、
こちらもDNAが感じられますね!!
Kちゃん、後半はガラスペンを使って
人物とそれにまつわるちょっとした
エピソードも描いていきました。
Kちゃんは絵を描くとき
その世界で起こることを一緒にかきとめるのが得意。
今度それをまとめて
一冊にしたいね!
そして一連の作品を並べ
大きくお店やさんごっこ。
午前中、譲り受けたSさんのリアル野菜もお店やさんに並べて
とても大繁盛のお店屋さんでした。
S.Yちゃんの作品
S.Yちゃんもこの4月から高校生。
ハイスクールライフを満喫している様子で
お話を聞きながら、きらきらした青春を
垣間見るような気持ちになりました!
いいですねえ!
S.Y.ちゃんはとっても絵が達者です。
ただ、今までは
デッサンの基本「骨組み」を捉えてから。。
という描き方ではなく、細かいところからだんだんと
仕上げていく、という方法をとっていました。
高校で美術部に入る、ということと
将来大学でも学ぶということも視野に入れてきています。
絵を自分なりに描いて、破綻なく画面が作れる、ということと
デッサンの基本を学ぶ、という違い。。。
これは何に例えられるだろう、と考えました。
そこで浅田真央ちゃんを思い出しました。
真央ちゃんは銀メダルを取った後
基礎からやり直して
再度スケート技術を積み上げた、と聞きます。
三回転半も飛べるのだし
全く問題なく素人からは見えるのですが
やはり基礎をもう一度叩き直すことによって
さらに高みを目指したのだと思います。
S.Yちゃんもかなりの技術を持っていますが
ここで将来を見据えて
基礎を学ぶ、ということなんだろうと思います。
人物デッサンはとにかく骨。
表面の技術もそうですが
骨がどうなっているかを見ること
それをたくさん描くことなんですよね。
S.Yちゃんがこれから
美大を目指すとなれば
この教室ではなくて
予備校や学校を
選択して行かなくてはいけないと思います。
それまではこの教室で
私が教えられることをやりつつ
のびのびと描いて欲しいなと思っています。
Aちゃんの作品
前回Aちゃんは紙のビーズを作り終えて
YouTubeを見ながら林檎の絵を描き始めました。
先日小さなリンゴをスーパーにて発見。
(ニュージーランドのりんごですって!)
ぜひ実際のものを見て
しっかりリンゴを描いて欲しいなと思い
モチーフとして持ってきました。
Aちゃんは前回描いたことも踏まえて
今回リンゴの光や影
そして表面のそばかすまでよく見て
描きとりました。
そうして描いていくと
今度はテーブルの向こうに見える
椅子も背景として見えてきます。
そう!!そこなんです!!
実際のものを見ると
ただリンゴだけじゃなくて
背景もじっくり見る。
「見る」のです!!
ここが絵の大切なこと。
今回のAちゃんは
「うまくリンゴを描く」だけではなく
リンゴの実体を見たこと、
自分で見つけたことが素晴らしかった。
また後半はガラスペンを使って
漫画を描きました。
ガラスペンは均一な線が出るので
ちょっと普段の絵よりも
おすましな感じになるのが良いよね。
今回もいろんな作品が出来上がりました。
それぞれが好きなものを
どんどん描いたり作っていったりして欲しいと思っています。